油断大敵

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やっとの事で寮に辿り着いたら、もう夜だった。……ここまで帰るだけで何時間かかってんだよ… 部屋に着いた時にはもう完全に疲れきっていて、そのままベッドに飛び込んだ。 ……もう指一本動かせねぇ…… そのまま泥のように眠った。 朝、朝日に照らされ目を覚ました。何とか起き上がりベッドを見ると、大惨事だった。 殺人でも起きたみてぇに血塗れなベッド。それに俺の抜けた髪も落ちててグロい。 とりあえず傷口を洗おうと洗面所に向かい鏡を覗き込んだ時に、自分の顔が血塗れな事に気がついた。 濡れたタオルで拭うとスッキリしたが、痛みで気絶するかと思った。 同じように全身の血も拭って、ベッドのシーツをひっぺがして洗濯機にぶちこんだ後、怪我の治療を始めた。 「……ってぇ…………」 とりあえず一番酷かった左腕と腹周りを治療しつつ、ひとまず利き腕じゃなくて良かったなと思った。 そして次を……という時に、手持ちの包帯を全部使いきった。 クソ、買い置きはもうねぇし……この格好で買いに行く訳には…… ……しょうがねぇか。できれば使いたくなかった奥の手を使う事にした俺は、携帯を手に取り、ある番号に電話をかけた。
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