油断大敵

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「やだマジ小悪魔じゃんか何その可愛さ!……て、彰?おはやっぷー!何々、彰から電話とか珍しくね?ついに俺の事が好きでたまらなくなっちゃっ…て、今舌打ちした!?」 この朝っぱらからうるさいのはもちろん真樹だ。できればコイツには頼みたくなかったがしょうがねぇ。 「……真樹、大至急購買で包帯と傷薬を買い占めて私の部屋に来てください」 「え?包帯と傷薬?……何、彰どっか怪我したの?」 「ではよろしくお願いします」 「え、ちょ、詳しい説明」 電話を切った俺は、傷口を洗ったり消毒したりしておく事にした。 しばらくして真樹がやっと来た。部屋に招き入れると、部屋と俺の惨状に目を丸くしていた。 「……これ何てひぐらし……彰、どうした訳?レナちゃん部屋に来たりした?」 「誰ですか、それは……買い占めてきましたか?」 「ああ、ほら……って、ちょっと奪い取らないでよ」 真樹の手から薬品類を奪い取った俺は、再び残りの傷の治療を始めた。 「……理由は聞かないけどさ……大丈夫なの?病院は?」 「必要ありません。傷口だって見た目より浅いですし、自分で治療できます」 「…………手伝」 「結構です。あ、もう帰って大丈夫ですよ」 「うん、わかっ……て、え?拒否早くね?!つか、俺の役目買い出しだけ!?」 「そうですが」 「いや、俺も手伝うって!流石に腕は一人じゃ無理っしょ!!」 「できます。ほっといてください」 俺を手伝おうとしているのか俺の手から包帯を奪おうとする真樹を振り払った。
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