油断大敵

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「……で、彰……今日は教室行くの?」 「流石に急に休んだりしては不自然でしょう。朝のHRは出ます。その後は親衛隊室に籠ります。ここなら、私がいる限り誰も来ませんし」 「……大丈夫か?」 「大丈夫です。先生は私を毛嫌いしているようですし、不審に思ってもとやかく言ったりしないはずです」 「あー……あの元ヤン教師…見た目はホストなのになー…てか、どうもそれだけじゃない気がするんだよな……何か引っかかるというか……」 「とりあえず行きましょう」 制服を羽織ると、包帯を巻いているとはいえ、傷が布で擦れて痛んだ。 それでも何とか制服を着た俺は自然に見えるように意識しながら真樹と教室へ向かった。 教室に着いて席 に座り窓の外を眺める。 HRで担任が何か話しているが、何一つ頭に入らなかった。 怪我してたら、じっとしてるだけでも痛いんだな。 ……これは、想像してたより辛いかもな。 だが、だからといって騒ぐ訳にもいかず、黙って耐え続けた。 HR後、親衛隊室に向かおうとすると、何故か真樹までついてくると言い出した。 流石に真樹までついてきたら怪しまれそうだし、ついてくる意味もわからないから勿論拒否したが、頑としてついてくると言って聞かなかった。 ここで真樹に下手な事言われて、怪我の事を他人にとやかく言われたくないから仕方がない。
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