邪魔者襲来

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「来た来た来た来たーーー!!ひゅー、王道総受けへの第一歩!副会長とのキス!!やったね、yahooooooo!!!」 隣にいた真樹は今にも涎でも垂らさんばかりに興奮している。...本当に気持ち悪いなコイツ。 「副会長はおかしな人ですね。あの方の作り笑いなどとうに皆に見抜かれているというのに、それに気づいていないとは......知っていて知らぬフリをしてもらっているという大変恥ずかしい状況な訳ですが.........挙句の果てには、見抜かれただけで気に入り、キスまで.........もう呆れを通り越して笑えますね」 「まあな....俺もこれ予習済みじゃなかったら即通報モノだし、指差して笑うんだけど..............だが、それが王道だぞ!」 どや顔こっちに向けんな腹立つから。 「っにすんだ変態ぃぃっ!!!」 という叫び声に驚き、そちらを見ると、転校生が副会長を殴り飛ばした後だった。 天高く舞う副会長は弧を描き、めごっという恐ろしい音と共に地面にめり込んだ。 俺も真樹も思わず言葉を失った。人ってあんなに飛ぶんだな...... 「どう考えても副会長の自業自得ではありますが、流石にあれはやり過ぎですね...」 つうかあれ下手したら死んだんじゃないか?いや、俺はどうでもいいんだけど、親衛隊が今より煩くなったらどうしてくれる。 「ふふふふふ.........ここまで順調に王道ルート……という事はつまり......むふ腐」 真樹は不気味にほくそ笑んでいる。俺はともかく、お前くらいアイツを心配してやれよ...
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