油断大敵

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~親衛隊隊長 鳴海彰side~ 隊員との話が済んだ俺達は並んで廊下を歩いていた。 「……にしても、彰…どうにかするって言ったって、何か考えでもあるのかよ?第一そんな怪我じゃ何もできないし、それにさせる訳にもいか」 「真樹、うるさいですよ」 「いやいや、俺は心配してだな」 「無駄話をする暇はないので黙ってついてきてください」 「絶対零度!!…心配してんのに…こんなに世話やいてくれる幼なじみキャラがリアルにいたら完璧惚れんだろ?!まあ、俺には惚れちゃダメよ?ノーマル腐男子だから!そもそも幼なじみキャラのルーツってのは」 訳がわからない話をぐちぐちと呟きだした真樹をスルーしながら、ある事を思い出す。 これを忘れたらたまったものじゃねぇしな。特にコイツは。 「……そうでした」 「で、ある訳でな!家が隣同士なのは俺的には外せない鉄則で…………お、やっと話してくれる気になった?いやー、話せばわかるもん」 「真樹、これを使いなさい」 真樹の言葉を遮りながら、俺はあるものを差し出した。 「これ?………………って、何これ…………」
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