油断大敵

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生徒会もこのシステムの存在すら知らないので、いきなり出てきた壁に驚いているようだった。 そこに向けて静かに歩み寄っていくと、先に気づいた不良達がこちらを見た。 その動きに反応したようにつられて生徒会達もこちらを振り返った。 だが俺は全ての視線、問いかけを無視して不良共の前まで近づいた。 「お引き取り、願えますか」 「……はぁ?」 「オイ、誰だかわからないけど危ないぞ!!下がれ!」 誰だかわからない。そりゃそうだな。 目元を完全に覆うサングラスに、大きなマスク。今の俺を一言で表すと変人だ。……これじゃあどっちが危ないヤツだか。 「誰と聞かれちゃ黙っちゃいれない!うちらはso!プリティパンティ☆悪マリいってぇえええぇえ!!!!!!」 騒ぎだした真樹を無言でぶん殴る。お前が騒いだらバレるだろうが。何のためにこんなバカみたいな変装してると思ってんだ。 ちなみに真樹はひょっとこの面をつけている。渡した時は怪訝そうな顔をしていたが、最終的にはノリノリだった。 「もう一度だけ言います。お引き取り、願えますか」 「だ、から何言ってんだてめぇはよ!!!大体誰だよ!!?」 「…………マスクマンですが何か?」 「…………は?」 「ぶ、はははははははははははは!!!ちょwwwwこのタイミングでそれはwwwさっすが、あきrっぶねぇえぇええええ!!!!」 名前をバラしかけた真樹の頭をノートパソコンで全力で振り抜いたら避けられた。 「もー……照れ屋さんなんだから」 「お、お前ら……仲間じゃねぇのかよ……?」 「仲間だゾ!仲間だからこそ、俺が避けられるギリギリの速度でしてくれたに決まってんだろ!」 「……惜しい」 「え、ちょ……今、何……ねぇ何で目合わせてくれないの?ねぇ違うよね、ガチで当てる気だったとかそんな訳ないよね!?ね、ねぇ、マスクマン!?」 「うるさいですよ、ひょっとこ」 「俺の扱い!!!!!!!」
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