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隣にいる変態はスルーするとして.........何やら転校生が焦りまくっている。
一応ヤバい事をしたという事を理解するくらいには思考能力はあるらしい。
しかし、絡むのは非常に面倒だ。後々何かあったら嫌だし、真樹の話を聞く限りその王道転校生とやらは面倒なヤツらしいし。
だから俺は、気づかれる前にその場を立ち去ろうとした。正しい判断だろう。だが、真樹がそれを許さなかった。
俺の腕をいきなり掴んだ真樹が気持ち悪いくらいにっこりと微笑み、恐ろしい事を言い放つ。
「彰。.........転校生助けてやれよ」
「普通に嫌ですが。見ず知らずの相手に恩を売るなんてそんな無駄な行為する価値がありません」
「いいからいいから!照れんなよ!!」
「照れてないです訳わからない事言わないでください気持ちが悪い。気色の悪い妄想をし過ぎて遂に頭どころか目までやられましたか?どこをどう見てそう判断を...ああ、いえ。間違えました。元から壊れていましたね、すみません」
「彰.........息継ぎもなしによくそんなに話せるな...」
「帰ります」
「ふむ、あくまで帰る気か.........ふっ...なら、俺だって強行手段使っちゃうぞ」
「はぁ?強行手段って一体」
「おーい、そこの転校生くん!!」
「って、ちょっと、真樹!?」
「なっ、お、お前.........君は誰だ.........です、かっ」
いきなり近づいてきたいかにも怪しいヤツに警戒心剥き出しな転校生。だろうな、俺だったらこんなヤツいたら無視して逃げるわ。
「おおふ、つたない敬語.........じゅるり」
「?.........何言ってんだ......ですか?」
いきなり興奮し出した真樹に転校生も首を傾げている。
「お困りのようだね、僕がお手伝いしよう!!.........って、コイツが言ってたよ!!」
「ちょっ...真樹!?」
いきなり真樹に腕を引かれ、転校生の前に引きずり出された。
こんにゃろ、意地でも俺を転校生と絡ませる気か.........!.........こういう時のコイツは何でこんな無駄に行動力があるのか...!
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