俺とタワシ

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いつもの店に向かう。 なんでも料理店"TELL US TERRACE"は、本当になんでも作ってくれる。 河上久志・カワカミヒサシ、その店の店長は40そこそこで、旅行好きの料理好きだ。 30代、俺がこの店に通いだした頃からの仲で、 当時河上は父親の手伝いをしていた。 「アンタはちゃんと働いてるのによう、コイツはアンタと同じ位の歳だってのに、ふらふら旅になんか出て・・・」 「店手伝ってンだから良いじゃねーか、しかも旅人は自費で全部やってるし」 「そんなんでえばるな!あたりめーだろ!」 そんな会話をよく聞いた。 両親を早くに失った俺は、2人の様な関係が心底羨ましくて、素敵だと思った。 「よう、今日は何にする?あ、タワシの席も出すよ。」 「ありがとう、河上。」 俺とタワシは席に着いた。
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