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あんなに仕事中は指示を出したりと、言葉を発するのに、まかないの時になると、急に寡黙な人と化すのだ。
ここまで寡黙になるのかというほど、寡黙だ。
こんな性格なんだと言っちゃえばおしまいだが、見た目は可愛い妹系。
環境は顔を作る、というが、そんないじめられたとか、虐待されたとかの背景が全く感じられない。
かといって、彼女に直接聞いてしまうと、何かすっごく悪い気がする。
そう言っている間にも、彼女はまかないを黙々と食べ、そして帰っていく。
優子「お疲れ様でした。」
将生「おう、お疲れ・・・」
その何か物思いにふけっていたよくな返事に、取り巻きの女の子が突っ込む。
女の子「先輩、どうしたの?
あの子なんかほっといて、話しましょうよ!!」
気づけば、視線は彼女に向いていた。
よくわからない。
彼女について、少しは知りたい。
当初は、バイトリーダーとしての責任として、後輩のケアは大事なことだという思いがあっての行動だった。
後日・・・
舞「ん?優子について知りたいだって?」
一番手っ取り早いのが、一番の親友、舞に聞くこと。
将生「あぁ。
よくわかんなくて。
あんなに寡黙な理由が。」
舞「昔からあんなんだったけどね。
でも、中学校より寡黙さがひどくなってる。
私もよくわかんないんだ・・・・・」
舞にも、よくわからないと来たか。
将生「あ~、そっか。」
舞「あ!きょっとして、先輩、あの子のこと、好きなんじゃないの?」
でた。舞のいつものやつ。
こういう話にはうるさいんだよな。
将生「違うし!!
俺、今彼女いるから!!
ただ、バイトリーダーとして、後輩のメンタルケアは必要だと思っただけ。」
そう、俺には彼女が・・・・いない。
実は、1週間前に喧嘩して別れちまったんだよな・・・
はぁ。
そこ今つくかよ・・・
舞は、こっちをじろじろ見ながら、へぇ、と一言いう。
舞「でも、先輩別れたって聞きますけどね・・・」
何で知ってんだよ!!
将生「あ~もう、この話は終わり!!
お前に聞いたのが間違いだった!!」
照れ隠しに見えるかもしれないが、内心怒っている状態で、話を無理やり遮断し、帰る。
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