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「お姉さんよく聞いて。裏切り、浮気、家族、そういうもの関係ないんですよ。好きになったらそういうの全く関係ないんです」
「ううん……関係あるのよ」
それを破ると神でさえ見捨ててしまうだろう、悪魔の法則が……
――あるの。
それをあなたはまだ知らないだけ……。
「ねぇお姉さん。あなたはそうやって、これからも生きていくんですか? 誰かの顔色を窺いながら、“いい子” って先生に褒められる生き方を続けるんですか?」
少しも逸らすことなく真っ直ぐ見つめてくる瞳。
そこに笑顔すら見受けられない。
もしかしたら、こういう不器用な生き方しか出来ない私をバカにしてるのかもしれない。
それでも私は、昔から教えられた法則だけは知っているの。
そう……“人のモノを盗っちゃ駄目!”
ねぇお母さん……そう教えてくれたよね?
“理香、そんなことをしたらいつか自分に罰が下るわよ”
うん、分かっているわ……。
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