正月、登山

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ゴール目前に、足がパタリと止まった。 止まった瞬間後ろから鈍器で殴られたかのような痛みに襲われた。 ゴール地点にいるお父さん達が、すぐ目の前にいるのに、足が動かない。 そのままその場に頭を抑えしゃがみ込んだ。 異変に気付いたお父さん達が走って来るのが見える。 私は、ポケットから携帯を取り出し、1・1・9と必死でかけた時、私のもとに一人のお父さんがやってきた。 病院名を伝え、「後はお願いします。」携帯を渡した。 痛みに必死に耐えながら、車まで肩を借り必死で歩こうとした。 すると、山を全力で登り切った子供達が私の所まで走って来てくれた。 そして、車まで担いでもらい、瞬く間に遊園地を後にし、ジェットコースターのような速さで下山した。 麓で、救急車に乗り換え最寄りの脳外科へと駆け込んだ。
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