第1話

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佐伯は小さく肩をゆすりながら笑った 「少しは見てくれてるんだ。僕の事」 「いえ、フロアが違いますからね。相変わらず噂だけですよ」 「噂…ねぇ。女好きでタチが悪いってとこか…」 自販機にもたれる姿 この間の続きみたいだった 私の座る椅子の横は空いている 「よくご存知ですねぇ。正解ですか?」 「さあね…高邑さんはどう思う?」 「どうでしょう?噂しか知りませんから」 「やっぱり興味なさそうだ…じゃあね。高邑さん」 可笑しなオトコだ… また背を向けて歩き出す 案の定 背中越しに手を振った 予想通りの仕草だった
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