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佐伯は小さく肩をゆすりながら笑った
「少しは見てくれてるんだ。僕の事」
「いえ、フロアが違いますからね。相変わらず噂だけですよ」
「噂…ねぇ。女好きでタチが悪いってとこか…」
自販機にもたれる姿
この間の続きみたいだった
私の座る椅子の横は空いている
「よくご存知ですねぇ。正解ですか?」
「さあね…高邑さんはどう思う?」
「どうでしょう?噂しか知りませんから」
「やっぱり興味なさそうだ…じゃあね。高邑さん」
可笑しなオトコだ…
また背を向けて歩き出す
案の定
背中越しに手を振った
予想通りの仕草だった
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