波乱のダブルデート

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2人の行方を捜していると、何かを発見したような木綿先輩の声で振り返った。 そこにはお化け屋敷に入っていく2人の姿があったのだ。 お、お、お、お化け屋敷? 「木綿先輩、出てくるの待っていた方がいいんじゃないでしょうか?」 私が1つ提案を出すと、木綿先輩は首を左右に振った。 「そうだけど、お化け屋敷も入ってみたかったりして……」 何をこの期に及んで、遊園地を楽しんでる場合じゃないのでは? そう思ってたのに腕を引っ張られて、気がついた時には暗闇の世界に……足を踏み入れていたのだった。 何も見えないただ真っ暗いだけの世界。 前も右も左も、……何も見えない。 頬を刺してくる張り詰めた空気と、気持ち悪い音楽。 背筋が凍るような感触にゾッと身を縮こまらせる。 「――木綿先輩、居ますよね?」
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