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戸惑ったような視線の先には、影なんか見当たらなくて、真実の姿がそこにはあった。
逃げないで、もっと早く向き合えば良かった。
そう思いながら木綿先輩と一緒に、遊園地の門を潜り抜けた。
「お姉ちゃんも木綿さんも、遅いよっ――!!」
一足遅れて園内に入った私と木綿先輩に理紗が叫んでいる。
「悪い、悪い」
と木綿先輩が大袈裟に謝るポーズのリアクションをとったのだった。
―――…
それから私達は色んなアトラクションを乗りつくした。
最初は小さなコーヒーカップとかメリーゴーランドとか乗っていたんだけど、飽きた頃にジェットコースターの絶叫系を攻め倒して、次にゴーカードに乗った。
もちろん私達のペアが変わることはなく、ずっと木綿先輩の隣だったけど、遊園地という場所を満喫できた。
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