波乱のダブルデート

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そういえば、もう3時を回るところだ。 ノンストップでアトラクションに乗り続けてたのかと思うと、少しゾッとした。 まぁ待ち時間もそれなりにあったんだけど、それより人にお弁当を作らせておいて、それはないんじゃない? 理紗、いつお弁当を食べるのよ? 紙袋の中で4人分のお弁当が、誰かの胃袋に収まるのを寂しく待っている気がした。 私の意見なんか受け入れてもらえるはずもなく、目の前から煙のように消えてしまった3人。 その残像を目で追っていたけど、すぐ見えなくなっていた。 「いいわよ! 1人で全部食べてやるんだからっ」 そんなひとりごとを呟いて、同時にため息を吐いた。 “ランチタイム” その時間から程遠くなった時間に、心の中にぽっかりと穴が空いたようだった。 そこで、ふと彼の言葉を思い出した。 “――それが嫌なら、逃がしてあげますから”
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