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お腹は空いていたはずなのに食べ物を目の前にすると、どうも食べる気がしない。
サンドウィッチを少しと紅茶でお腹を満たし、残りは2人にあげた。
お腹に少し入れたおかげか変な気持ち悪さは消え、幾分か気持ちが軽くなってきた。
亜希子も目が覚めてきているようだし、落ち着いてきたところで私はずっと気になっていたことを切り出してみることにする。
「昨日はごめんね、つい呑み過ぎちゃった」
できればすぐに篤くんの事を聞きたいところだが、敢えて核心には触れずに話しを切り出す。
「本当だよ、呑み過ぎ!まぁ、うちらはお互い様なんだけどね」
厳しめな口調を織り交ぜながらも理恵は笑い混じりに軽く流してくれる。
隣では亜希子も納得したように笑いながら頷いている。
「そういえば篤くんにも迷惑かけたよね」
その様子にホッと胸を撫で下ろし、私は2人の様子を伺いつつ話を切り出した。
「あー、そうだね。篤くんもすごく心配してたよ」
どうやらすっかり忘れていたらしく、理恵が思い出した様に声を上げた。
相手は酔っ払いだから心配するのは当たり前だと分かりながらも私の鼓動は過剰に反応しだす。
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