止められない想い

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 いつもなら彼女との電話のシーンを見てしまったら、自然と心にブレーキがかかり気持ちも落ち着いていくのに……  私の鼓動は変わらず速鳴り続けたままだった。  もう自分でも分かっていた。  コレまでのものとは違うって……  もう気持ちを誤魔化す事も抑える事も無理だって……  初めて彼女(ヒト)のモノなのだと分かっているのに欲しいって思ってしまった。  例え気持ちが通じなくても自分の気持ちだけは素直でありたいって思った。  とはいえ急に露骨に態度を変える勇気もきっかけも掴めず、たださっきと同じようにお酒を呑みながら会話を楽しむのが精一杯だった。  いつの間にか向かい合わせに座っていたはずが理恵の移動で篤くんは私の隣に座っている。  距離が近くなってしまった分、妙な緊張感を覚えるが逆にさっきよりも顔を見づらくなったのが難点。  私の気持ちなんて全く気づく様子もなく、すでにラブラブな2人が少し憎らしくなってしまう。 .
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