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｢あ、うん。大した電話じゃないから……｣
私が視線を携帯に向けるとテーブルの上に置いてあった携帯をズボンに仕舞い込んでしまった。
彼女だって思ったけど違ったの？
半信半疑でその後も篤くんの様子を盗み見る。
しばらくは普通だったが、また電話が鳴っているのか仕切りに携帯の入っている方のポケットを気にしていた。
目の前でソワソワしているくらいなら、いっそ出て欲しい。
じゃないと期待しちゃう―――私が彼女の電話にも出れない相手なんだって。
少しは私のことを"そういう対象"として見てるって……
出れば？って言いたいけど出てほしくないのが本音。
すごく複雑だった。
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