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きっと今、足を止めたら私は篤くんにメールを返してしまう。
こんなにまで篤くんに惹かれてしまっている自分が嫌で否定したかった。
---でもそんなことできるわけがない。
こうやって変に時間を稼いでも結果は同じ事だって自分でも分かっていた。
それだけに悔しくて堪らなかったが私は観念して途中でピタリと足を止める。
「何やってるんだろう……」
まるでイタチごっこのような自分の行動にため息が零れる。
もうこんな苦しい想いから逃れたいと思う自分と、逃れらいと分かっている自分がいて心の中で葛藤している。
ここまで人に心をかき乱されたのはいつ以来だろう……
もう人をそこまで深く好きになることはないと思っていただけに私は冷静ではいられなかった。
心の奥底から湧き上がるように自然と生まれてくる。
好き。
好き。
好き。
ただ好きなだけなのに何でこんなに苦しいんだろうって胸が締め付けられるように痛くて…・・・
そう想うだけで胸がいっぱいになって涙が溢れてくる。
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