27人が本棚に入れています
本棚に追加
期待はしていなかったが……
というより、やっぱりと言った方がいいのだろうか。
あれから1週間経っても篤くんからはメール一つ来る事はなかった。
時間が経てば経つほど自分からも連絡を取ることができなくなってゆく。
時間が経てば経つほど後悔してしまう---何であの時すぐにメールを入れなかったのかって。
こんなに時間が経っちゃうと、もう冗談では済ませない。
理恵と正志くんが上手くいった今では私は必要ない。
もう完全に篤くんとの繋がりが途絶えてしまったということだ。
「こんなことなら中途半端な事言わないでハッキリ言ってすっぱり振られてた方が後腐れなくて良かったな……」
後悔からか篤くんから前に来たメールを読み返してしまった。
虚しいだけの篤くん用の着信音も昨日解除した。
鳴らないのに待ち続けてしまう自分がすごく嫌だったから。
少しずつ……
少しずつでいいから忘れるようにしないと自分が辛いだけ。
久しぶりのドキドキはそれ以上に苦い思い出を残してくれた。
.
最初のコメントを投稿しよう!