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携帯を開くと"夜更かしするなよ"とだけ書かれていた。
たったそれだけの事なのに何故かすごく嬉しくて私はニヤケながら"篤もね"と返した。
他愛もない短いメールなのに今までと気持ちが違うだけでこんなにも特別なものに感じてしまう。
どう言えばいいんだろう……
私の勝手な思い込みだけど、同じ文字なのに薄っぺらさがないというか、気持ちが込められているように感じてしまう。
一瞬、彼女のことが脳裏に横切るが今は……
今夜だけは……
すべてを忘れ、幸せな余韻に浸ったまま眠りにつきたいと思った。
本当は篤くんから来るかもしれない返信を待ちたい気持ちがあったが、これ以上静かな部屋で1人起きていると気持ちが沈みそうな気がして、私は布団に潜り込んだ。
眠いくせに妙にテンションだけは高く、携帯も気になる。
もしかしたら眠れないかも?と思ったが、布団の心地良さと残った酔いの後押しで、深い眠りに落ちてゆくのに時間はそうかからなかった。
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