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それでも忘れるなんてできない……
完全に吹っ切る事なんてできない……
でも……
いつまでも同じ場所で足踏みなんてしていたくないって思えるようになってきていた。
前に進もう---少しずつでも……
たまには後退したっていいから少しずつ少しずつ前に進まなきゃって気持ちになっていた。
それだけでも自分の中では大進歩で、そう思えることで少しは心が救われた。
だから前みたいに自暴自棄のような事だけは避ける事ができ、いくら飲み会に誘われても前みたいに行かず断る事ができた。
何かを忘れたくて……
誰かを忘れたくて……
違う事に無理に意識を持ってゆき誤魔化そうとしても何も解決しないし、それどころか悪化させるだけだってやっと落ち着いて思えるようになっていた。
でもせめて最後に一度だけいいからメールを返して欲しかったなって内心思う。
ただ、それは決して未練とかではなく、奇麗事なのかもしれないが最後はちゃんと終わりにしたかったなって思うから……
多分そのせいでずっと心に後味の悪さのようなものが残り続けている気がした。
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