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ん……ッ……。
強引に眠りから引きずり出す不快感。
うなされて目を覚ますと、体はひんやりと湿っていた。
「な…なにこれ…」
パジャマを触ると、襟元と背中がビッショリと濡れている。
「ウッ…ンン…」
鋭利な刃物で腹部を刺され、掻き回される様な激痛。
顔面には冷たい汗が滲む。
私は下腹部を抱きかかえ、唸りながらうずくまった。
これ…もしかして卵巣腫瘍の痛み?
震える指で、左の下腹部をゆっくりと押してみる。
「イタッ!!…ッ…」
指の動きと同時に凄まじい痛みが走った。
恐怖でガクガクと体が震えだす。
早く病院行かなきゃ…河合先生…助けてっ!。
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