失われた魔法

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オーナー『お前が必要ないわけじゃないぞ。ただな、これだけのお客さんが来てくれるようになったのは風のおかげだし、お礼もかねて休んで欲しいんだ。』 風『はぁ。』 オーナー『みんなもそれがいいと言ってくれてな。2ヶ月休んで、また仕事をしっかりしてくれたら、私も助かるんだが。』 社長やスタッフの気持ちはとても嬉しい。 が2ヶ月も自分がいなくて大丈夫なのかが心配になった。 風『じゃ、何かあったり、忙しい時、手をかして欲しい時は必ず呼んでください。』 オーナー『おぉ。約束だ。』 こうして風は2ヶ月という長い休みをもらった。 風『2ヶ月。何すればいいんだろう?』 予定がまったく決まらないまま、3日が過ぎた。 (ピピピ、ピピピ) 風『はいもしもし。おーたかし~』 たかし『風~久しぶり!』 風『おう、久しぶり!』 たかし『今日さ、みんなでお前の働いてる店に行こうってなったんだけど、お前いる?』 風『みんなって?』 たかし『俺とカンナとルナ、恵理だよ。』 風『あぁ。今ね、俺、長期の休みなんよ。』 たかし『マジで!じゃ遊ぼうよ!』 風『いいけど店はどうするんだ?』 たかし『たまにはお客で入ってみたらどうだ?』 風『それ。いいかも!』 そして待ち合わせをして、5人でブラックパールに入った。 風『なんか久しぶりに店の中を見た気がする。』 スタッフ『あれ、風さんじゃないですかぁー』 風『今日は友達連れてきたんだ。席空いてる?』 スタッフ『えぇ。5人ですね。』 真ん中にあるバイキングを通り過ぎ、フルーツコーナーの前の席に案内された。 スタッフ『ではごゆっくり。』 風『ありがとう。』 カンナ『ここが風の職場なんだー』 恵理『なんか映画のセットの中にいるみたいだね。』 ルナ『料理も美味しそうだし、早速取りに行こう!』 女性群はデザートを見ながら、食事を取りにいった。 たかし『いつもはお前が作ってるんだろ?』 風『あぁ。まぁな。』 恵理『何を作ってるの?』 風『パスタ、ピザ、唐揚げ、あとケーキを少しかな。』 ルナ『どうせなら風が作ったの食べたかったなぁー』 風『今度来てくれよ。サービスするからさっ!』
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