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(カタッ)
急に物音がし、音がした方へむかってみると、懐中電灯があった。
風『中に入れってか。』
スイッチを押すと明かりが着いた。
そして中に入ってみる。
少し進んでいくと、金貨の山が見えてきた。
懐中電灯の明かりでキラキラと光っている。
そしてさらに奥へいくと、たくさんの人形があった。
風『こえー!』
恐怖心と好奇心が混ざりながら、一歩一歩進んでいくと、最後の方に一つの人形が椅子に座っているのが見えた。
風『ははーん。この人形の人が主人公なんだな。』
いくつも見た顔だったからすぐにわかった。
陽気に歌っているような感じだ。
手には酒のビン、体には宝石がかかっている。
風『ん?』
また気配を感じた風。
背中に嫌な汗が流れる。
ゆっくりとライトをあてると、キラッと何かが光った。
その場所にゆっくりと近づく。
光の正体は一枚の金貨だった。
ネックレスになっていて、とても綺麗だった。
(ガサッ)
また何か音がした。
そして急に懐中電灯の明かりが消え、真っ暗になってしまった。
風『くそっなんだよ。』
『その…金貨…は…あ…な…たが…持っていて…』
ロッカーで聞いたのと同じ声だと気づき、風は声を出して言った。
風『なんなんだ?俺にどうしろって言うんだ!』
『……………』
風『俺はただのコックだ!俺に何が出来るっていうんだ?』
『…わ…たし…たち…の…街へ…きて…こたえ…は…その…中に…』
風『それは何処だ?どこにあるんだ。』
聞いてみたが返事は帰ってこなかった。
しばらくすると懐中電灯が復活し、風は外に出た。
風『私達の街ってどういう事だ。』
とりあえず地図を広げて、街っぽい所を探す。
風『ここか?』
地図の右上に街っぽいものが書かれている。
今いる場所からまったく反対の場所だ。
風『とりあえず行ってみるか。』
地図を頼りに歩いていくと、今度はさっきのクラシックな雰囲気とはまったく違う場所にたどり着いた。
風『トゥモローランドってのがここか。未来ってのをイメージしたのかな。』
建物はさっきみたく、ボロついていてゴミも散乱している。
トゥモローランドを抜けていくと、今度はアニメチックな入口が見えてきた。
そうトゥーンタウンである。
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