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「ふぅ。大丈夫かしらね?
足首・・・同じところを二度も・・・」
未智香の母、安藤 香織(かおり)は独り言を言いながら、自分も出かける用意をする。
朝から午後3時までは樹脂工場のパートをしている。
その後、未智香の夕飯を作り、6時にはカラオケスナック「夕鶴」を開店させる。
繁華街から少し離れた場所にある「夕鶴」は、5年前に香織が空きテナントを借りてオープンさせた店だ。
カウンターだけの、小さな店で、今では殆どが常連客。
売り上げもぼちぼち、といったところで、昼間のパートは大事な収入源だ。
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