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その後の授業の内容は全く頭に入って来ないで、僕はひたすら告白のシチュエーションを考えていた。
そして、僕は告白までの流れを一枚の紙にまとめた。
こうでもしないとすぐにテンパってしまい、黙ってしまう。
〈告白までの流れ〉
1.昼休みに「放課後、屋上に来て欲しい」と伝える
2.放課後、屋上への階段を上る
3.深呼吸
4.待つ
5.谷中さん登場!
6.「いい天気ですね~」などの自然な会話から入り、そして、告る
7.神頼み
無駄なところもある気もするけど、まぁこんなものだろうと納得して、後は授業終了を伝えるチャイムがならないでくれと祈った。
昼休みに話すだけでもめっちゃ緊張する。
だが、僕の想いとは裏腹に時間は早く進んでいく。
くそっ、いつもはめちゃくちゃ長いのに…
授業に集中できなかったので、ふと、谷中さんのところに目をやった。
谷中さんの席は、僕の全く反対の廊下側の一番後ろである。
すると、僕が谷中さんを見た瞬間、谷中さんも僕の方を向いて目があった。
僕は恥ずかしくなり、すぐに目をそらしてしまう。
谷中さんをもう一度見ると、彼女も目をそらしていた。
やっぱり、かわいいなぁ…
キーンコーン…
そう思っていると、チャイムが鳴った。
これから、僕の人生初の告白が始まるのだと思うと、緊張で押しつぶされそうだ。
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