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「病院には行ってないの?市販の妊娠検査薬は?」
「恥ずかしくて買えないよ」
「まぁ、妊娠しているかどうか確認してないの?呆れた子ね。美優は時々生理不順になるでしょう。美希、駅前の薬局で妊娠検査薬買ってきて」
「えー!?私が?やだよ、勘違いされちゃう」
「それもそうね…」
傍観していたおばあちゃんが、ニンマリ笑い立ち上がる。
「私が行って来ますよ。私なら勘違いされないでしょう」
おばあちゃんの言葉に、私も思わずニンマリ。
おばあちゃんは緊迫した家族を残し、さっさと薬局に向かった。
この凍りついた空気…
どうせればいいの。
でも私も事実を確かめたい。
三十分後おばあちゃんは帰宅した。手には薬局の袋。
「美優、検査してきなさい。優さん、今更じたばたしても始まらないわ」
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