★虹☆

2/25
前へ
/25ページ
次へ
放課後、一時間だけクラスマッチの練習をし、私達は正門に集まる。 アランのしごきに、舞も結も悲鳴を上げていた。正門前にはすでに花菻高校の流星達が来ていた。 「おせーぞ」 「ごめん。クラスマッチの練習してたの」 「クラスマッチ?鈴蘭女学院ってブルマ?」 ブルマなわけないでしょ。 ジャージか短パンだよ。 ハシャイでいる横田君。今日もテンションマックスだ。横田君の隣で山野君は参考書を広げている。 舞も結もお目当ての彼に、興奮ぎみだ。 流星と愛梨奈を二人にしたくて、私は一歩後ろに下がる。オレンジ色の夕陽に染まる六人の後ろ姿を見ながら、急に寂しくなった。 「こら、美希。何一人で黄昏てんだよ!」 「黄昏てないよ」 「バーカ、泣きそうな顔すんじゃねぇ。こっちに来い」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

210人が本棚に入れています
本棚に追加