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美優ちゃんは笑いながら、首筋に触れた。私のキスマークのことを無言で暗示している。
私の弱味を握っているつもりだ。
アランとコンビニで遭遇したパパ。私とアランのことを知れば、パパはきっと半狂乱だね。
もう終わってしまった恋。
…ううん、まだ終わっていない。
私の片思いは…
ずっと…ずっと…続くの。
階段を上がり、自分の部屋に入る。カーテンを開けると、空にポッカリと月が浮かんでいた。
「アラン…」
月を見ていると、自然に涙が溢れ頬を伝った。堪えていた気持ちが、溢れ出す。
「アラン…寂しいよ」
私の声は…
もうアランには届かない。
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