★虹☆

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私の手から落ち、コロコロと床を転がるジュース。陳列棚の前で止まったジュースを、大きな手が掴む。 …アラン!? 「美…。葉月」 「滝沢先生、どうしてここに?」 「友達の家が…この近所なんだ」 「そうですか」 「こんな時間まで、何をしていた?」 「…別に」 「制服のままで繁華街をフラフラしていると補導されるぞ。それに早く帰らないと夜道は危ないだろ」 「わかってます」 カラオケで補導なんてされないし。夜道には明々と街灯がついている。 「葉月…」 私はアランの手から缶ジュースを奪い取る。 「滝沢先生、私に干渉しないで。学校以外のことは滝沢先生には関係ないよ」 走り去ろうとした時、アランが私の手を掴んだ。掴まれた手はジーンとし、熱を放つ。 鼓動は高鳴り、感情が昂る。私はアランから視線を逸らす。
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