その四季たちとの出会い

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トラに送り出されて電車とバスで約2時間。 今回の仕事場、国立中央学園にやってきました。 ёёёё  まず職員室。 トラが『校長に話を通してある』って言ってたな…。 「失礼します。」 ノックして職員室に入る。すると担任らしき人が寄って来て「転入生?」と聞いてきた。それに頷くと「ついて来て」と言い彼は職員室を出た。 案内されたのは校長室。中に居た校長と教頭に挨拶をする。校長は重々しく頷き、担任に向かって席を外すよう言った。 担任が一礼し出て行ったのを見届けて、校長は口を開いた。 「校長の久嘉くがと教頭の菅谷すがやだ。」 「鑑先かがみざき 伊央いおです。」 校長は私を観察するような目で見ながら話し始めた。 「まさか『鑑先かがみざき』から人が来るとはね…、人探しらしいが、事前に聞いた話では皆目見当もつかんよ。 こっちも出来るだけ手助けしたいと思っているがね。」 …………この校長、私がガキだと思って舐めてる? 「失礼ですが校長、鑑先とは何なのですか?」 教頭の問いに、校長は『知らないのか』と言いたげに目を丸くした。 「鑑先は政府の密命を受けて裏で行動する組織だ。 政府直属機関だからどんなとこにでも入り込み、調査する権限を持つ。 まあ…その存在は公にされていないから、君が知らないのも仕方ないか。」 校長は政府から派遣された人間で、教頭は普通に雇われたのか。だから知識の差がある。 それが問題かと言われれば大したことはないんだけど。 教頭に説明し終えた校長は目線を私に戻し、薄く笑った。 「君は昔話の『子供』を信じているのかね?」 …感じ悪い。 『いいえ』と思い切り言ってやろうかと思ったけど、ここでゴタゴタしても仕方がないので肯定とも否定とも取れる曖昧な笑みで答える。 校長はふんと鼻を鳴らした。 その様子は様になっているけどやっぱり偉そうで。こういう大人は苦手だ。 「それと、君にうちの犬を貸そう。」 意味深にそう言った校長は、手元のお茶を啜りだした。代わりに隣に座っていた教頭が後の言葉を続ける。 「鑑先の学園版ですよ。うちにもそういう生徒枠があるんです。 ここに滞在中、何かと困ることがあると思いますが彼らがサポートしてくれます。」 え?
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