その四季たちとの出会い

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「『四季』と言う4人組です。 今は3人しか居ませんが、十分力になれるかと。」 サポート? それ、私に必要か? 「……それで、彼らは私の事情を知っているのですか?」 「知りません。 ですが、彼らには情報の強要をせぬよう言ってあります。 そして、出来る限りの事をやってくれるでしょう。」 うーん。なんて言うんだっけこういうの。ありがた迷惑? 別に私1人でも大丈夫だし、半端に協力されるのって嫌なんだよね。 密命だからバラしちゃいけないし、使い勝手が悪すぎでしょ。 あと、正直他人とはあまり関わりたくない。惨めな気持ちになってしまうから。 「ではこのあと『四季』に会い、そのまま教室に。 校内のことについては彼らに聞いてくれたまえ。」 校長がかたんと音を鳴らして湯飲みを机に置いた。校長はもう話す気がないようで、教頭が目線を扉に向けた。 出て行けということか。 ёёёё 担任の松田に、『第1会議室』と書かれたプレートが下げてある部屋に案内された。 松田は「じゃあ、まあ…仲良くやってくれな。」と言って職員室の方に戻って行く。 ちょっと先生。目が泳ぎまくりだったんですけど。 どういうサインですか。 めんどくさいな。 出来るだけ事は荒立てたくないけど、私短気だし。 合わない人達だったらどうしよう。 …入ろう。 考えてても仕方ない。 コン。 軽くノックをして返事を待たずに入る。 「失礼しま―――」 伏せてた目を上げると、そこには椅子に座った3人の男子。 1人はじっとこっちを見ている。 もう1人は手元の紙束を読んでいてあたしの方には目もくれない。 最後の1人は―――寝てる。 何だこいつら。 「す」と言うのも忘れて突っ立っていると、間抜けな顔でこっちを見ていた男子が椅子をカタンと鳴らして立ち上がった。 「初めまして、ハルキって言います。よろしく。」 へらりと笑った彼の赤毛は何も手を入れてないようだけど妙におしゃれで、髪と同じような色の丸い目はビー玉みたいだ。 少しもやしっぽいけど、随分整った顔をしている。 ハルキは私に「どうぞ。」と椅子とお茶を勧めて、自分も座り直した。 それとほぼ同時に、ハルキの隣に座っていた男子が書類を置いて、渋々と言った感じで立ち上がった。 そして一言。
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