第1話

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すごくすごく好きで大好きで、見ているだけで幸せになれる恋をしていた。 でもね? もう、それだけじゃ物足りない。 ギュッと抱きしめたくなって。 チュとキスしたくなって。 アハッって見上げて笑いたい。 「武ちゃん!」 大きな声で名前を呼んで3回目。 無言で振り返った武ちゃんの顔は不機嫌そのもの。 そんなに怒らなくてもいいじゃない。 怒らせたのは、多分あたし。だけど、ぷぅっと頬を膨らませたのもあたし。 「はぁー。何で梓衣がすねてるわけ?」 いつも折れるのは、武ちゃん。 それなのに、あたしはまだすねたまま、
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