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「だって、武ちゃんが無視するから」
そう言って、チラっと武ちゃんを見た。
「んっとに、すんげぇ我儘。悪いのは、お前のくせに」
「そうだけど…。武ちゃんは巨乳が好きなの?」
「い、いや、そういうわけじゃねーけど…って何でお前に本気で答えなきゃなんねーんだよ」
なんて焦って。やっぱり巨乳好きなんじゃん。
あたしだって!Aカップから、Bカップに昇進したんだよ!?もう少ししたらCカップに…多分なるもん。まだ、Bカップのブラが大きい気がするけど。
ふんっ、って顔を背けたあたしに、はあー、と大きな溜息をひとつ。
それを見て、あたしの胸のモヤモヤは更に大きくなった。
「お前、最近変。何かあったか?」
今度は、心配そうな顔をして覗き込んできた。
変。あたしだって、そう思う。
武ちゃんは、近所に住む従兄のタツ兄の友達。
初めて会ったのは、10年前だった
意地悪するタツ兄と違って、優しい武ちゃんが大好きで。
いつも遊んでもらって。だから武兄ちゃん、なんて呼んでた時期もあったくらい。
武ちゃんは、いつも女の人を連れて歩いてるんだ。
だけど今までなら、武ちゃんが誰と遊んでいても。
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