【ファースト・センテンス】

【ｰ序ｰ】

暗い、暗い冷たい海の底の
ような所で私は再び目覚め、
何かを考えていた。

その前の事は覚えていない。
長い間、眠っていたのか？
何処に居たのか？

ただ、思い浮かんだのは……

【地球上に人類が
発生する必然性はあったのか？】

【ならば人類の起源は何処に？】

そんな事をどうして
考えているのか分からなかった。

私は誰だ……？

それから暫く何処だか
分からない暗く冷たい所を
ふわふわと漂っていた。

急に明るく、心地よい暖かさの
海の中のような所へと
スウッと吸い込まれた。

ああ、そうか……。

その心地良さにどの位、
包まれていたのだろうか？

暫くの間、心地良かった。
暖かく優しい。

急に凄い眩しくて
輝く光の中に出た。
出るのが苦しかった？

「元気な男の子です」

そうか、始まるんだな。
と、思った瞬間……記憶が
眩しい光にフワァッと
吸い込まれた。

それから……。

この不思議な出来事は
僕が小さい時に
初めて起きた。

次は小学校の受験の時に起きた。

それは決まって
【ダーウィン】に
関わる事で必ず起きた。