Four years ago 井ノ山 響

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「そんな反応なら、やっぱ力付くでも響に会わせられない」 「お嬢さんは何が知りたくて、俺に会いに来たんだ?」 そう言われてたから、思いっきり侮蔑の笑顔を向けてやった。 「事務所潰すやら仕事奪うやら、だっさい脅しでしか響を抱けない貴方を嘲笑いに来たのよ」 「おー、言うねー」 嘉山が、顔に嘘くさい笑顔を貼り付けた。 「響は貴方を怖がってる。震えてる。さっきはっきり響が言ったの。どうしたい?って聞いたら『私と聖さんのそばに居たい』って」 「ほー」 「貴方が少しでも響を気に入ってるなら、ちゃんと愛を囁くべきだったわね。それとも自信無かったのかしら? でかいのは体だけみたいね。 嫌がって震える人を権力で抱いて、虚しくならないの?」 「響は体の相性が最高だった。最初は怖がるかもしれんが、すぐ慣れるさ」 「で、飽きたらポイ?」 私の言葉に、嘉山の瞳がどんどん冷たくなっていくのが分かる。 軽そうな、ダメ親父みたいな話し方でも、身のこなし方や、表情やしゃべり方で分かる。 仕事はできるんだろうな。 「お嬢さんじゃ話にならないみたいだな。響を連れて来い」 「響なら今ごろ逃げたわ。私がここで時間稼ぎしてる間に」
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