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聖さんに担がれて、この花の香りがする家に戻ってきた。
……多分。
だって目隠しされて分かんねぇし。
聖さんの髪がしっとりしてるから、お風呂に入ったんだと分かった。
ゆっくりとベットに寝かされた。
なんだ軟禁場所が移動しただけじゃん。
「聖さん、明日の仕事の準備とか大丈夫? 俺がこんなんで手伝えないけど」
わざと俺が何でもやってきた。
そらみたいに俺に依存して欲しくて。
俺が居なきゃ何もできなくなるぐらい、うんと甘やかしてきたんだ。
「ふふ。確かに困りました。けどね、この先ずっと君が居なくなるなら、明日から困るのに慣れなくてはいけませんね」
「……聖さん?」
ゆっくりと俺のブラウスのボタンを外していく。
スルリと、ブラウスは肌を流れて、縛られた腕で止まった。
「今日は、縛られてますから僕がシてあげますね」
首から胸にかけて聖さんの指が俺の肌をなぞった。
ぞくぞくする。
花に酔わされる。
嗚呼、敏感に反応してしまうんだ。
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