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「見つめ合ってないで移動準備しなよ」
いつまでも睨み合ってる二人の間に入る啓くんマジオカン。
「「お前の目は節穴か!見つめ合ってねぇよ!気持ち悪ぃ!」」
うわぁ。双子ビックリのシンクロ率。
そして、また睨み合いを再開する二人。
啓くんもひーちゃんも編入生もびっくりしてるよ。
「……凄いぴったし…」
ひーちゃんの驚いてる顔が超かわいー。
「はいはい、二人が仲がいいのはわk「おい!!ケンカはしちゃダメなんだぞ!!約束しただろ彩夢!!いいん2号は風紀ってやつなんだろ!!もっとだめだ!!」
額に手を置いて溜息を吐いて再度止めに入ろうした啓くんを遮って編入生が止めに入った。
……うん、なんだろ、声がデカすぎてまともに内容が聞き取れなかったぞ。
だって、あの編入生が大袈裟とは言え正論を言ったんだぞ。
「……幻聴?」
思わず素で呟いてしまうのは仕方ない。
得意気にしてる編入生に呆気に取られた皆さんは俺の呟きは耳に入らなかったようで安心。
「…….悪りぃ」
「ごめんwww」
罰の悪そうな彩ちゃんの顔。
なっつんはいつも通りのにやけた顔に戻ってた。
「綺羅が…」
啓くんなんか編入生の成長に感動してるし、ひーちゃんは編入生の頭撫でてるし。
……んー、俺、蚊帳の外だよな。
先に行ってもいいけど、そろそろ一緒にいないとそれこそ取られるよなー。
「皆~、そろそろ移動しないと~、チャイムなるよ~」
目の前の茶番劇に水を差す。
「本当だな!!急げーーーーー!!!」
筆記用具を持って嵐のように教室から去っていった編入生を慌てて追う彩ちゃんと啓くん。
「……あれ?ひーちゃんは追いかけないの~?」
「あの三人のスピードには付いていけないからね」
苦笑するひーちゃん。
てか、俺たちも走らなきゃ間に合わないよな。
というわけで、ひーちゃんを俵担ぎする。
「み…湊?!」
「なっつん、ひーちゃんの筆記用具を頼んだ~」
「任せろwww」
というわけで、 東棟3階生物室へ急いだ。
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