第1話

事の発端は、俺が中２になった春、大好きだったじいちゃんが他界した事に始まる。

何の前触れもなく突然の別れだった。

本当にショックで悲しいを通り越して涙さえ出なかった。

小さい頃はじいちゃんの趣味の将棋に付き合ったり、姉と俺と妹を色々な所へ連れて行ってくれたりしたのだが、
俺達は中学に入ると、部活と勉強が大変でじいちゃんと話す事も少なくなっていた。