偽録

8/138
前へ
/138ページ
次へ
 これは、私の父の使い魔召喚の儀式と同じルーツより試験官達が用意した式神で、実力はランクEの最下層クラスの妖怪だった。  この程度の妖怪を討伐出来ない様では、陰陽師の資格はない。  試験官達の言葉に、私は内心同意した。  確かに、この程度の妖怪を討伐できない様では陰陽師になれる筈がない。  私が住んでいる第三区は、第一から第七区まである中で、比較的に妖怪達の被害が少ない地区となっているが、第五区から先は、妖怪が人間を襲うといった被害が絶えない、いわば危険区として指定されている。
/138ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加