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「アイツか」
「こんなの大した事ない」
雷牙は立ち上がると私の腕を掴み、ソファーへと座らせ違う部屋へと入って行った。
流石、女の異変には敏感に気付く所昔と変わってない。私が友達と喧嘩した時だって、気付いてくれて慰めてくれたっけ。
「…滲みるぞ」
「こんな事しなくて大丈夫なのに」
「痕が残ったらどうする」
部屋から戻って来た雷牙は救急箱をテーブルへと置き、その中から消毒液を取り出し傷に軽く振り掛ける。
痛みよりも、こんな事をさせてしまっている自分に罪悪で一杯だった。
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