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「かもなじゃないわよ」
「…優里」
雷牙の雰囲気ががらっと変わったかと思うと、骨張った大きい手で私の頬へと触れた。
私を真っ直ぐ見つめる瞳に逆らえず視線を逸らす事が出来ない。
どうにか視線を外そうと思うものの、雷牙の目力に抗えず離す事が出来ずで頬を撫でられながら顔を近付けられる。
「…雷牙」
「こうしてお前に触れたいと思っていた。またいつかその口から名を呼んで欲しいと思っていた」
「…随分都合良い事を思っていたのね」
「それが俺だろ？」
「…そうね」
全くその通りだわ。
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