1477人が本棚に入れています
本棚に追加
「アイツとは出来ても、俺とは出来ないのか?」
「ええ、そうよ」
「そうか。お前が帰ると言うなら今此処で責任を取って貰う」
「何言って…や、やめて。離れてったら」
雷牙は身を乗り出すと太股を撫でる。咄嗟に足を閉じ、雷牙の手を離そうと引っ張るもののどうにも出来ず。
それ所か雷牙は私に覆い被さると、助手席のシートを一気に背後へと倒した。
…本気だ。
「…わ、分かった。分かったから離して」
私の言葉に雷牙は瞬時に身体から手を離し、シートを元へと戻すといつもと変わらぬ無表情でエンジンを切る。
…信じられない。本当、やる事なす事が強引過ぎる。
最初のコメントを投稿しよう!