彼方(あなた)を視つめる

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朝目が覚めて 絶望している私 ずっと覚めない眠りならいいのに 自傷するのは 彼方(あなた)に近づく為なの 血を流すのも 彼方の温かさを感じる為なの 此の寂しさを抱いて4年 私は弱くなっていく 首を絞めても 苦しくて 涙が流れるだけ 橋の上に立っても 哀しくて 冷たい風が吹くだけ 真昼の月 彼方が呼んでいる気がしたんだ 何処へ行こうと 彼方の影探してる 何処へ行こうと 彼方の夢視てる 何処へ行こうと 彼方のぬくもり求めてる 何処に逝ったって 彼方は彼方 夜 彼方想い 星を視る私 此の星座の中に 彼方が在(い)てくれたらいいのに 自傷するのは 彼方の苦しみを背負う為なの 血を流すのも 彼方の分まで生きる為なの 此の愛おしさを抱いて6年 私は壊れていく 彼方抱き締めても 虚しくて 空振りするだけ 彼方の名前呼んでも 切なくて 影を視るだけ 真夜中の月 彼方が泣いている気がしたんだ 彼方(あちら)へ逝こうと 私独り橋の上 彼方へ逝こうと 私独り線路の上 彼方へ逝こうと 私独り海の中 彼方に逝ったって 私は私 遠くに在(い)ても 近くに在(い)ても 手を伸ばせば応えてくれる そんな優しい彼方 今日も 彼方の空(ひとみ)視つめる そんな私… 今 迎えに逝くよ… .
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