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しかし、問答無用で俺は顔に拳を振り翳す
が、余裕でかわされてしまった
反撃を与えぬよう素早く回し蹴りをする
と同時に愛乃が消えた
……消えた?
「ッッ!!?」
何をされたのか解らなかった、俺の体は宙に浮いていて……
地面に身体が叩きつけられてからようやくわかった
……………足払いされたのか
「なっ!?」
気付いた時には目の前に小さな影が段々と大きくなっていて
愛乃が回転しながら上から降ってくるのがわかった
そうとわかれば避けるまでだ
身体を捻り愛乃の攻撃を避ける
ドゴォォン!!
愛乃が回転の勢いで地面に蹴りをいれたと同時に凄まじい爆音が鳴り響いた
「…嘘だろ」
愛乃の足元を見ると、コンクリートの床が見るも無惨な姿に変形していた
おいおい……あんな蹴り喰らったらひとたまりもねぇって…
風磨じゃないが、本当に女…厭、人間なのかさえ疑わしいぞ
愛「あれー、外しちゃった?ごめんねコンクリートさん」
こいつ、あれだけの破壊力なら自身の足にも相当なダメージを喰らってる筈なのに…そんな素振りは一切見せずコンクリートに南無南無してやがる
―――今だ
俺は愛乃が背を向けている間に本気の蹴りを繰り出した
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