最終話 チョコより甘いキスをして!

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「もしかして、会社のみんなも社長とお姉ちゃんのことを気づいてますか?」  公認のふたりの間で騒いでいたとしたら、バカみたいだね、わたし。 「さすがにみんなは気づいてないだろう。如月秘書を氷の女王だなんて言ってるぐらいだし」  その言い方って……。 「神崎さんは、お姉ちゃんのことを冷たいって思ってないんですか?」 「うん。だって、如月さんのことをいつも気にして見てるよ、お姉さん。優しそうに目元が笑ってる時もあるし、情の深い人なんだなぁって伝わってくる。そもそも如月さんのお姉さんが冷たい人なわけないでしょ」  わぁ、なんか胸がきゅんきゅんする。  お姉ちゃんのことをわかってくれて嬉しい。  わたしまで褒められちゃったみたいで嬉しい。  やっぱりわたし、神崎さんのこと大好き。  そんなわたしの心を見抜いたのか、神崎さんはゆったりと微笑んで、「……そろそろ行こっか」と手を取った。 「はい……」  繋がれた手が温かくてどきどきした。
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