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「だーかーらー! なんであんな無茶ぶりばっかすんの!? ってことよ!」
「あー、あの会社、絶対一度はひっくり返すしな」
「そーなの! これまでどれだけイライラしてきたか……!」
「うわー、でもお前でそれだったら、三浦さん、激怒りしてそう」
「してたしてた! 受話器握りつぶすんじゃないかって思ったもん!」
現在、私の手には日本酒が握られている。
すでにビールを三本ほどあけた後、だ。
長瀬が作ってくれた料理をたいらげた私は、スイッチが入ったかのように愚痴を吐き出していた。
まさに、愚痴をつまみに、酒が進んでいる状態。
長瀬は私を否定せず、むしろ乗っかるようにして、ヒートアップする話を頷きながら聞いてくれている。
その対応に、心から感謝した。
会社のことも、仕事のことも。
誰よりもわかっている相手だからこそ、言えることもある。
変な遠慮も面倒な説明も省いて、こんなこと話せる相手は長瀬しかいないこと、いまさらながら気が付いた。
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