【第7話】近付く彼と、遠のくキミ

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  「羽村さーん」 「あ、はいっ」 向こうのシマから、三浦さんの呼ぶ声。 すぐに反応して立ち上がると、目が合った。 手招きに導かれて、傍に寄る。 「何でしょう」 「今からちょっと出れる?」 「はい、大丈夫です」 「よし、じゃあ行こっか」 サッと立ち上がった三浦さんに、質問する。 「あの、どこへ?」 鞄を手に取った三浦さんは、浅く笑って言った。 「鳳凰堂。担当者替え、だってさ」 一瞬ドキッとしたが、すぐに平静を取り戻す。 「わかりました」と答えて鞄を取りに席に戻り、素早く会社を出た。 何故か、長瀬の方は、見れなかった。 .
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