【第7話】近付く彼と、遠のくキミ

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  今回は、スケジュール的にも、かなりキツい。 普段なら、デザイン案の提出までに一週間はもらえる案件だ。 けれど今回は今日を含めて三日しか猶予はない。 三浦さんがOKを出しているのだから、出来ないことではないはずだ。 だからこそこの場でギリギリまで詰めて、方向性やトーンを決めた。 それでも、かなりタイトな日程だと思う。 体力的にも精神的にも、削られそうな気がする。 三浦さんが資料を片付け、頭を下げた。 「では、これで失礼します」 「はい。ありがとうございました」 「ありがとうございました」 私も一緒になって頭を下げ、荷物をまとめる。 ……忙しくなる、な。 心の中で溜息を吐き、気合を入れ直しつつ、席を立つ。 また一礼して、会議室から退出した。 .
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